自分のことを自分で選んでいい。
この感覚、ありますか?
自分のことは、自分で選ぶもの。
これが、当たり前のことだという、感覚。
オランダをはじめ欧米では、自分のことは自分で選ぶ。
それは、当たり前だと育っているんだろうなと、オランダの教育現場へ視察に行って目の当たりにしました。
そして、オランダに行ったことで、
この感覚は、「当たり前ではない」環境に、自分はずっといたのだと気が付きました。
この「自分がどうしたいのか」「自分のことを自分で選ぶ」「自分のことについて、自分に選択する権利がある」ということ。
教育現場という視点で話をしていきますが、
オランダの学校の先生は、自分で働きたい学校を自分で選び、エントリーします。
採用されるかどうかには、面接があるので、働きたい場所で働けないということもありますが、
働きたい場所は自分で選びます。
どの学校でも、それらは当たり前のことです。
(公立、市立、保育園、小学校、中高等学校、大学すべて)
子どもたちも、学校は自分で選びます。
公立私立関係なく、子どもにあう学校を選び、親子で一緒に足を運び、通う学校を選びます。
学校の中でも、様々な場面で「あなたはどうしたいか」を問われ、「私はこれを選ぶ」という自己決定する機会があります。
学校生活、学習の場面、あらゆる時間の中で存在しています。
日本の学校では、
公立の場合は、働きたい学校を選べません。
自分が○○学校で働きたいと希望を出しても、働けるかどうかはわからない。
希望と違う場所に決まることも、当たり前にあると思います。
そして、移動も、自分の意思や希望があって行われる移動も確かにありますが、
多くは、移動してくださいと決められて、移動する。
自分が働く場所なのに、自分で決めることができない。
これが学校現場に限らず、一般企業でも見られることだと思います。
入社時に希望は聞くけど、配属先は会社が決める。
社内の移動に関しても、会社が決めたステップで移動が提案される。
(今少しずつ変わってきている会社が出てきていますが・・)
業務内容も、やりたい仕事や役割をやるのではなく、
決められた業務、あてがわれた役割を受けるという感じではないでしょうか。
子どもたちも同様に、
義務教育の間、自己選択、自己決定の機会は、どれくらいあるでしょうか。
学校は基本どこに行くか決められており、子どものペースで学ぶのではなく授業の進度は先生が決め、
1日の時間割も、学びの順番も座る場所も、たくさんのことが決まっています。
1日や一週間の学びについて、自分で計画を立てて、実行し振り返って、自己評価する。(小学校で)
というデザインの学校は、あったとしても少ないのではないでしょうか。
大人も、子どもも、「自分がどうしたいのか」をスタートに、
学びや働く、生きるが存在する。
このとても大切な感覚は、日本で許されるでしょうか。
私の肌感覚としては、最近少しずつ広がってきていますが、
社会の基盤にある価値観は、個より、全体を優先する空気のように思います。
(一人の行動で、全体が待たされたり、連帯責任になったりするのは、まさにこの価値観からくるもの)
学ぶ・働くという時間の中で、自分のことは誰かに決められるという文化の中で、
私達の社会は創られてきていて、その中で生きれるように育ってきているんだろうなと感じます。
(全てではありませんが)
オランダの先生とこの話をした時、とても驚かれました。
私も驚いたので、二人で一緒に驚いていたんですが(笑)
私たちは、自分の人生のことを、どれだけ自分で選び決めているのでしょう。
「自分がどうしたいのか」「自分のことを自分で選ぶ」「自分のことについて、自分に選択する権利がある」ということ。
私たち大人が、この体験があると、子どもたちに創り出せるのです。
体験がないと、イメージもなければ、感覚もないので、創り出すことが難しいのです。
食べたことがある料理は、再現しようとしたり、作るイメージができるけど、
食べたことも見たこともない料理は、再現はできないし、作ることも難しいですよね。
料理は、レシピというマニュアルが創れるので、
誰かが体験したものをもらって再現できますが、
人間理解の分野はこれが通用しない分野です。
自分の体験と、その体験を通じて掴んだ感覚がすごく大切な指針になる。
子どもたちに、ぜひ教育現場で環境をという思いは変わりませんが、
まずは、大人が「体験」積み重ねてみてほしいのです。
「自分のことを自分で選ぶ」「自分のことについて、自分に選択する権利がある」
そんな視点で、自分のできることを小さなことでいいから、やってみる!
(自分が責任を持てるサイズの行動ね!)
そして、
「自分のことを自分で選ぶ」「自分のことについて、自分に選択する権利がある」
この世界をのぞいてみたり、体験できる場所で体験してみる!
どうやって?と疑問を持った方は、ぜひオランダの教育(人材育成)&コーチングをのぞいてみてくださいね。
今の自分から、日本の中でもできることは、たくさんありますよ♪