【オランダ視察編】4年生コースの中・高等学校(2019年6月21日)

視察日:2019年6月21日(金)
CSV Veenendaal中学・高校(キリスト教私立)

VMVO 4年生コースの学校です。
12歳から17歳が全日制で学ぶ

※ご参考:オランダの教育制度

学校の紹介

生徒数:約1086名(1学年12クラス)
職員数:約190名

学校は4年コースの中学・高校(4年コースもさらに4つのレベルに分かれている)。
また、さらに学習が難しい生徒のための実践教育コースもあります。

最初の1-2年は、オランダ語、数学、入と社会、英語など、一般的な教育があります。
実践を通して学ぶ教科もあり、技術や物理、生物や保健、美術や文化、体育等です。

3-4年では、5つの分野の中から自分の専門分野を選んでいきます。

①介護・保健
②経済・起業
③建設・住む・インテリア
④移動・交通
⑤生産・設置・エネルギー

生徒は自分のメンターと数科専門の講師によってサポートを受けます。
もしそれ以上の支援が必要な場合は、学校内の専門家が支援に関わることもできます。

■学校外の専門家

教育センターサービス(以下の専門家で構成)
・特別支援教育コーディネーター
・学校心理学者
・臨床教育学者
・学校ソーシャルワーカー
・リミディアル教師
・学習コーチコーディネーター

失読症コーチ
・ADHDや伊併称スペクトラムや難聴・視覚障害のある生徒が必要とする特別支援を行ったり、提案する

特別支援スペシャリスト

特別支援アドバイスチーム
などがあります。

■何かを抱えてくる子のサポート

行動障害、学習障害、知能が足りない等
どんな子でも学ぶ力がある。
※人生でいろんなことを経験する
→卒業してディプロマをもらう→社会に出る→社会で自分の地位を守れる!

中退する子はほとんどいない
ミスマッチが起きたら、コースをあげたり、下げたりできるし、第2のルートもある。
その子にあわせて考えていきます。

・オランダ語
・英語
・数学

この3教科だけは、どのコースだったとしても必ずして卒業できます。

何かを抱えている子がくる学校
※その分予算がつく
・行動療法
・心理学者
・コーディネート(親や他の機関)
等、いろんな専門家がサポートしていて、※学校にサポートセンターがあります。

子どものテスト(学力)、状況はすべてデーターベースで管理され、見れるようになっているます。

学校にある子どもの情報→親からOKが出た場合のみ他の学校に移る場合に子どもの情報を共有します。

その場合概要をまとめて渡す→全ての資料を渡すわけではない
※こどもを守るため

■修学旅行

・行きたくない子
・いけない子(経済的に)もいる
行き先は色々選べるようになっています。
→行き先によって費用は違います。

授業料→無料
パソコン・ワークブック→一部自己負担で払えない子は補助があります。

学校見学

■体育

3つのレベルに分かれています。
①プロレベル
②普通
③安心してできるレベル
自分のレベルにあわせて、自分で選んで挑戦できます。

 

安心してできる→ステップアップする!
自分の恐れを克服する目的×他人と協力する目的
合計点を設定し、それが達成する中で挑戦できるようにデザインしている

■応用学習の部屋(数学)

 

図面をみながら組み立てていくことで、長さや角度など数学を実践で使いながら学習します。

 

行き詰ったらどうしたらいいか?行動をサポートするポスターがありました^^

■様々な職業体験&学習スペース

④移動・交通
 

③建設・住む・インテリア
 

 

 

⑤生産・設置・エネルギー

 

 

①介護・保健
 

ケア-老人、子ども、障碍者、スポーツ、メイク、美容師等。

■子どもたちが運営するレストラン

 

レストランオープン時間:12:00-15:30
学校にあり、生徒が作るレストラン
メニューは8ユーロ
・サービス接客
・調理
・バックグラウンド
と、1か月間に、週ごとで、すべて体験する
体験してみて、自己理解と仕事理解を深める

1つレストランといっても、どんな仕事があり、どんな連携で仕事が行われえているのかも体験できる

■4年生コースで1番レベルが高いクラス

1つのプロジェクトに取り組み、テーマ型学習をしている

プロジェクトのプレゼンをやってくれた!

昆虫食のメニュー開発!
実際に使用した昆虫食用の虫を試食(笑)

 

学習する際の席を選べる
80分/1時間、15分休み(午前休)、25分昼休憩

来年から60分/1時間に変更予定

※平等な学ぶ力をつけるために、差のある支援を出す

■補習授業

通常授業中に、別の部屋で行う。35分/1week
・オランダ語やスペリングのフォロー
・失読症の子や、難民の子、恐怖心が強い子、学習障害の子など。

■学習スペース

2クラス隣同士で授業をやる理由
→集中力が続かないクラスのため(学力が高くないクラス)

 

社会と英語で同じテーマを学習している

パソコン管理→スケジュール、課題、テストのすべてを管理している。

視察がいいのは、インターシップに行ったり企業スポンサーをもらっている。
学校マネージメントが良い。

■全国共通テスト

オランダ後の読解
2回/1年生、1回/2~3年生、4年生は卒業試験

■保護者との面談(先生、子ども、親)

10分/1家族
10分たったら、ベルがなるシステム

10分だと足りない。1人あたり30分くらいほしい!!
子どもが学校にいる時間にやるから、10分がぎりぎり。
親によっては、来ない人もいる。

MVO 中級職業学校

18歳まで義務教育のため、4年コースの後また学校に行きます。

15歳からアルバイトをする子もいます。1時間5ユーロくらい ※年齢にあわせた給料

就職先は、先生と子どもと親で一緒に決めます。(進路、就職先)

1年で、全部の職業を体験します。
体験してみて、やってみたい職業やできろうなものを選んで専門的に学んでいく流れになっています。

毎週月曜日にテスト
テストの目的は、技能がキチンを身につけられているかを確認するため

企業からの依頼はないけど、寄付とかはあります。
チャリティーでベンチを作る→寄付

視察の感想

視察途中に、クライミングのゾーンがあったんですが、
そこで、先生がクライミングを体験させてくださいました!

クライミングの技術向上が目的ではなく、勇気や自分を超えていくことが目的だと話してくださいました。

 

実際に声を先生の声掛けを聴けて・・・
まさにコーチング!!!
先生方の実践する姿が、本当に学びになります。

ランチを要ししてくださって、一緒にランチタイム。

 

一緒に対話する時間は、とても貴重な時間でした。
国は違えど、同じようにたくさんの課題があって、みんなその課題に向かって頑張ってる!

変えることを急がないこと。
仲間を作り、急がずに実践を続けていくこと。

そして、はじめての4年コースの学校は、とても刺激的でした。
職業教育という側面がとても強かったですが、社会に自分で居場所を創るということを
とても大切にサポートされているのが心に残りました。

素敵なご縁と、貴重なお時間、ありがとうございました!