オランダの教育と社会を通じて考える、不登校問題。

オランダ教育を通じて考える、不登校問題。

私の住む町の市議会議員さんで教育について動いてくださる方が何名かいらっしゃいます。
その方々と定期的に意見交換をしたり、視察の情報をシェアしたりとしている中で。

先日も、「オランダ教育を通じて不登校問題」の情報交換会をしました。

外側に向けて発信したり、全国関係なく講演したりとし動いていますが、
それ以上のエネルギーを使っているのが、自分の住んでいる町での活動なんです。

自分の住む町が今後も素敵な街として続いていってほしいし、
子どもたちが自分の住む町を好きだと感じられる場所であってほしいし、
子どもたちが学ぶ場所、過ごす場所が、安全で、安心できる場所であってほしい。

そして、自分が持っていることを、目の前にいる人たちと分かち合うことは、
自分の住んでいる場所と、住んでいる人たちと一緒に変えていくことに繋がると実感しているので、地域での活動、繋がりはとても大切にしています。

そんなこんなで、教育課題にコミットを持ってくださっている市議会議員さんとの時間。

オランダの基盤になっている「大人も子どもも幸福度が高い社会」の基盤が、どのような要素、価値観から生まれているのか。
仕組みや制度の違いを踏まえたうえで、何に取り組む必要があるのか。

今回は、特に不登校問題の要因について、どのように感じてるかというご質問もいただいたので、そのあたりの個人的な視点と考えをお伝えする機会になりました。

”不登校”といっても、子どもそれぞれに、家庭それぞれに違いがあるので、○○というのが要因ですとは、言いにくい。
人の数だけ、家庭の数だけ、要因や可能性が考えられるからです。

オランダの話をしながら、
何かに「人」を当てはめて考えるのではなく、
目の前の人をしっかり見て、聞いて、感じて、一緒に考えていくこと。
あらためて大切にしていきたいなと思いました。

日本の教育は素晴らしく、機能していることがたくさんあるけれど、
本当に、それが感じられなくなっている(そうさせてしまっている)風潮や流れに、
本当に危機感を感じています。

日本の教育も学校も、それを取り巻く制度も、変わっていく必要はあります。
(実際、すごいスピードで変わり始めています。)
時代にあっていないものも、たくさんあります。

全体を俯瞰してみて、
機能してること、うまくいっていること
機能していないこと・うまくいっていないこと
この両方を、しっかり分別していった後に、取り組むことがとても大切なことと思っています。

教育の部分は、この分別と省察に「個人的な感情」「個人的な体験」が入り込んできてしまうため、本当に難しい・・・

だからこそ、いろんな立場の、いろんな意見の、いろんな視点の人が集まって対話することが、「俯瞰的に見る」ことを助けてくれるように思うのです。

そして、いろんな人と対話し、お互いを知り、一緒に目指したいビジョンを共有し、何ができるかを考え、お互いのやれることを見出し、ゆるやかに繋がりながら行動を起こしていく。

私がやっていきたい、大切にしたいプロセスは、これなんだな。
そんなことをあらためて感じた1日でした。

お互いに耳を傾けてみたら、
知らなかった世界が見えてくる。
いろんな人の世界に寄り添い、尊重が生まれたら、
その繋がりの中で生み出される世界は、とても優しい創造になる。

そうやって一人一人の声と存在の間から
生まれ、創られていく。

そうやって一人一人の声と存在の間から、社会は生まれ創られていくのだと思っています。